冬の海岸通りを彷徨うポップス

歌詞

忘れたくて 忘れたくて 君との思い出
逃げるように辿り着いた冬の海 港町
レンガ通り 広い道 人影無く 足音だけ
一人が怖いなんて 初めて気付いた
　海鳴に誘われて 海岸伝い さ迷えば
　閉ざされた家並みが 僕の孤独 募らせる
　　海は広く、遠く、蒼いけれど 波は白く砕けてゆく
　　荒波に足を攫われたような 君の告白、遥かな風の音に変わる

吹きよせる 吹きよせる 潮風に追い遣られ
曲がりくねる迷路の街 消えかけの横断歩道
絡みついた糸を解く旅だから思い出だけ
海に捨てて ひとりぼっち 曲がり角　怯えながら
　フェリーの待合室 近付く闇に老人が
　呟く 多分明日は 雪が降り積もるだろう
　　海は暗く、深く、強く波を打つ 散りぢりになった悲しみが
　　海鳴に消されていくように 彼方に光が今、沈んでゆく

　　海は広く、遠く、蒼いけれど 波は白く砕けてゆく
　　忘れられぬ思い出だけが 打ち上げられ、そして今、風に舞う