シンセとアコギが美しい歌

歌詞




君の微笑みは何故か　哀しくなるんだ僕は
何も渡されていない　空の両手
悪魔にもちゃんと届く　手紙があるならいっそ僕が　はっきりと　一言言ってやる

なんて飛び出して　便箋を買って
どのペンが見やすいかで　選べなくなった
横道に逸れて　来た道を戻って
その繰り返しだった

君の心が凪いだ　その時に初めて
僕らは互いの指をちゃんと　触れるんだろう
孤独は分け合えない　最小単位の解だ
一人に一つの影を　光に晒すんだよ
恐いよね


君はサイダーの瓶だ　透き通る素肌と
端正な曲線は　アレの思し召し
僕は気の抜けた炭酸　君の形になって
そんな夢を見た

君の心を描いた　色の少ない絵画
どうしたらもっと深く永く残せるんだろう
命は分け合えない　最小単位の愛だ
こんな言葉もどこかに消えてしまいそうだよ

真っ暗闇に抱かれて　枕は眠りを忘れてく
音のない壁に空いた穴　液状の星が流れ出す
鼻の奥が宙に浮いて　ザラザラの空気を飲み下す　苦くも甘くもない舌の上

僕の心を剥いだ　その時に初めて
自分の美化した嘘にちゃんと気付けるんだろう
未熟な素粒子は　背中合わせに泣いた
二人で一つの影がそこに出来てたんだよ

君の心よ凪いで　僕の心よ凪いで
蠢く地平が色を失くし空を喰べても
船の後ろに立って　遠ざかる過去を見て
一人に一つの今がここに　ただ在るんだよ
君の心が凪いだ